教えて!マイスター

これで完璧!“お掃除のプロ”が教える、掃除機の賢い使い方

文/ニクイねぇ!PRESS編集部 写真/編集部、PIXTA

2016.07.01

日ごろ、当然のように使っている掃除機。でも、間違った使い方をしていると効率よく掃除ができず、そのせいで、つい家の中の掃除をサボりがちになっているかも。そこで、家事代行サービス会社「ベアーズ」の専務取締役で、家事研究家としても知られる高橋ゆきさんに、掃除機の賢いかけ方を教えてもらいました!

 

1.掃除機は朝一番にかけるのが基本!

掃除機をかける時間帯を気にしたことがある人は、少ないかもしれません。でも、高橋さんによれば「掃除機は午前中、できれば朝一番にかけるのがベスト」とのこと。

「ホコリは、家族が家の中を行き来している間は空中を浮遊し、家族が寝静まる夜中にフワフワと床に落ちてきます。人の目には見えませんが、朝一番の床って、雪が降り積もったようにホコリが溜まっているものなんです。家族が活動を始める前の朝の時間帯が“もっともホコリをとらえやすい時間帯”というわけです」

また、掃除機をかける前に、ウエットシートなどでササッと床を拭いておくと、より効率的だとか。

「いきなり掃除機をかけると、掃除機の排気で床に積もっていたホコリが舞い立ってしまうんです。事前の拭き掃除は、ホコリやチリを床に押さえつける効果があります」

 

2.ただし、和室の掃除機がけは夜がベスト

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掃除機がけは朝イチが基本!……ですが、「和室の掃除機がけは夜がベスト」と高橋さん。それはなぜ?

「畳にはダニが潜んでいます。ダニは夜行性で、暗くなるとエサを求めて畳の表面に這い出てきます。ですから、和室を掃除するタイミングは、昼より夜のほうがいいのです。

また、マンションやアパートといった集合住宅住まいで、夜に掃除機をかけづらい場合は、カーテンを閉めて部屋の明かりを消し“夜の(ような)環境”をつくってください。1時間ほど待つとダニが勘違いして動き出します。そのタイミングで掃除機をかけるといいでしょう」

 

3.掃除機は奥から手前にかけよう

 家の中のどの部屋でも、掃除機は奥から手前へかけるのが基本。「そうしないと、せっかく掃除機をかけた場所を歩くことになり、その際に足の裏のホコリなどが落ちてしまいます。掃除機は部屋の奥から入り口に向けて、後退するようにかけましょう」

 

4.カーペットは目に逆らって、畳やフローリングは目に沿って

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部屋の床材に合わせて、掃除機のかけ方を変えるのも大事なポイントです。

「カーペットは目に逆らって掃除機をかけましょう。一本一本の毛を逆立てるようなイメージで掃除機をかけると、毛と毛の間に隠れているチリやダニをより吸い込みやすくなります。

逆に、畳やフローリングは目に沿って掃除機をかけます。目に逆らうとゴミを吸引しづらくなるうえに、床材を傷める原因となってしまいます。フローリングの場合は、ヘッド部分を壁にぶつけないよう気をつけながら、まずは目に沿って掃除機をかけ、それから幅木に沿ってかけてゴミを吸い取りましょう」

 

5.力まかせはNG。壁の手前での「寸止め」は必須!

力まかせにノズルをゴリゴリと動かし、気がついたらフローリングに傷が……。そんなかけ方は、床にダメージを与えるだけでなく、そもそも掃除の効率が悪いとのこと。

「力を入れたほうがキレイになる、というのは誤った認識。実は、力を入れたからといって吸引力が高まるわけではありません。掃除機は、力を抜き、リラックスした状態でかけましょう。ノズルを持つ手を伸ばしきるまでに5秒、逆に引き戻す際も5秒。これを繰り返しながら一定の幅でゆっくり動かすと、微細なゴミもしっかり吸い上げることができます」

部屋の隅を掃除するとき、掃除機のヘッド部分を壁にガツガツとぶつけている人も多いのでは? 高橋さんによれば、これもNGとのこと。

「壁や幅木(壁と床の接触部に設ける木材)を傷つけたり、掃除機の故障の原因になったりします。部屋の壁際では必ず、幅木の寸前でヘッド部分をストップさせましょう。壁際に残ったゴミは、あとで幅木に沿って掃除機を動かしながら吸い取ればいいのです。家事代行サービスをご提供している弊社の研修では、まずこの“寸止め”のテクニックを現場スタッフに覚えさせます。お家や家具に優しい掃除を心がけるといいですよ」

最近では、壁際のゴミもすっきりとれる機能がついた掃除機もあります。そういう掃除機は、壁にぴったりくっつけると、いままでは取りにくかった壁際のゴミを簡単に吸い込んでくれる上に、壁や家具を傷つけることもなくなって一石二鳥ですね。

 

6.「掃除場所の盲点4か所」をチェック

家の中には、日ごろ目が行き届きにくいうえに、ホコリが溜まっていそうな4つのポイントがある、と高橋さん。

「靴箱、クローゼット、窓のサッシ、エアコンのフィルターです」

これらは、つい掃除をおろそかにしがちな“掃除場所の盲点”。床掃除が終わったところで「靴箱は? クローゼットは?」と思い出す習慣をつけると良さそうです。

 

7.靴箱は掃除機→ぬれ雑巾の流れで

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“掃除場所の盲点”のひとつ、靴箱の賢いお掃除テクニックは「掃除機→ぬれ雑巾」の流れが基本になるとのこと。

「最初に、すべての靴を取り出します。すると、ホコリや砂など固形のゴミが散らばっているはずなので、まずはそれを掃除機でサッと吸い取りましょう。いきなり雑巾で拭いても、ひと拭きで真っ黒になってしまいます。ハンディタイプの掃除機でない場合、ヘッド部分を取り外し、筒の状態にすると吸引しやすくなります。

掃除機で吸い取り終わったら、固めに絞ったぬれ雑巾で拭き掃除。そのあと、除湿することも大切です。1日履いた靴は足から出た汗をたくさん含み、その湿気がにおいやカビの原因になります。家に除湿剤がなければ、海苔やお菓子などに入っている乾燥剤でも代用できます。

お客さまを迎える玄関は“家の顔”。一見するとキレイでも、靴箱の掃除を怠るとイヤなにおいが漏れ出てくるので、少なくともワンシーズンに1回は掃除したいですね」

 

8.クローゼットは衣服をすべて取り出してから

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「ここはある意味、一番危ない場所ですね」と高橋さんが笑うのが、掃除の盲点のひとつ、クローゼット。引っ掛けられるだけ洋服を引っ掛け、クローゼットの下にホコリが溜まっているのに、掃除も除湿もしていないご家庭も少なくないのでは?

「クローゼットは、衣類から落ちる綿ボコリの温床。普段から密閉&密集状態にあるので、カビや雑菌が潜んでいる恐れもあります。ここも、少なくともワンシーズンに1回は、掃除機がけと拭き掃除を心がけた方がいいですね」

ただ、クローゼットは洋服がぎゅうぎゅうに詰まっているので、どうしても掃除が面倒で……。

「だからといって、衣類をかきわけるようにして掃除機をかけると、大切なお洋服に負担がかかってシワの原因にもなります。そこは面倒くさがらず、すべての衣類を取り出してから掃除機をかけましょう。

すると、何年か前に買ったお気に入りの衣類が奥のほうで見つかったりするものですよ(笑)。掃除のついでに衣替えをしたり、着る服と捨てる服とを仕分けしたり、クローゼットのなかを整理整頓するといいでしょう」

 

9.吸い取りにくいホコリやゴミはエアブロー機能で吹き飛ばす

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靴箱とクローゼットに加えて、掃除場所の盲点である「窓のサッシ」と「エアコンのフィルター」。窓のサッシには細いレールにホコリや砂ボコリがたまり、エアコンのフィルターには網の目にホコリが詰まり……と、どちらも掃除しにくいという点で共通した場所です。

「この2カ所の掃除でありがちな失敗が、いきなり水や洗剤を含ませた雑巾などで拭いてしまうこと」と高橋さん。水分でホコリがダマになってしまい、余計に掃除しにくくなってしまうとのこと。

 「『窓のサッシ』と『エアコンのフィルター』は、まずは乾いた状態で、掃除機でホコリやゴミを取り除くのがポイント。掃除機のヘッドをすきまノズルやブラシタイプに付け替えると、吸い取りやすくなります。

また、ノズルから吹き出す風でゴミを掃き出してくれる“エアブロー機能”を備えた掃除機だと、窓のサッシやエアコンのフィルターにたまったホコリを吹き飛ばして取り除いたり、玄関の落ち葉など吸い込みたくないゴミを掃除したりするときに重宝します。ノズルやブラシが届かない場所の掃除にも便利ですね」

 

10.自作のノズルで清潔感をアップさせる

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エアブロー機能がない掃除機の場合、リビングや寝室で使うのと同じ掃除機のノズルで、サッシのレールに溜まったホコリなどを吸い取るのに抵抗があるという人もいるのでは? そんなときは「自作の使い捨てノズルを活用するのもおすすめです」と高橋さん。

「作り方は、トイレットペーパーの芯の片方に3cm程度の切り込みを5カ所程度に入れ、もう片方はゴミを吸い込みやすくするために斜めにカット。切り込みを入れたほうを掃除機のノズルにはめ、セロテープなどでとめてください。その際、ノズルの内側に芯を入れると、電源を入れたときに吸い込んでしまうので、必ず外側から差し込みます。

使った後はすぐに捨てられるので、いくつかストックしておくと便利ですよ(※掃除機のノズルの口径により、サイズの合わない機種もあります)

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●三菱電機 掃除機 風神

http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/cleaner/product/fujin/

 

 

おしえてくれた人

家事研究家・高橋ゆきさん

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キッズからシニアまでの暮らしの向上を研究し、家事のスペシャリストとしてテレビ・雑誌などで幅広く活躍中。お掃除は”楽ラク(楽しく、楽に)キレイ”をテーマに、身近にあるものを使いさまざまなアイデアグッズを開発。またお掃除は「生活の知恵を伝える場であり、親子とのコミュニケーションの場でもある」として、親子で、夫婦で楽しめる家事コミュニケーションを提唱。著書に『楽ラク掃除の基本』(学研プラス)、『可愛くなる家事』(サンマーク出版)などがある。2015年には、世界で初めて家事大学を設立。学長として新たな挑戦をスタートさせている。

 

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