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実は成長のチャンスです! 子どもの「ギャン泣き」5つの対処法

文/ニクイねぇ! PRESS編集部 写真/PIXTA

2017.08.07

乳幼児の子育てをしているママやパパにとって、子どもの「ギャン泣き」は悩ましい問題のひとつです。特に公共の場で泣きわめいてしまうと、周囲の目が気になったり焦ったりするなかで、冷静に対応するのは難しいもの。つい声を荒げて叱りすぎてしまい、自己嫌悪に陥ったり、ストレスがたまったり……という経験をしている方も少なくないようです。

そこで、親と子のコーチング術講座を主催する「輝きベビースクール」代表の伊藤美佳さんに、月齢やシーン別の具体的な対策をアドバイスしてもらいました。

 

1.新生児の寝ぐずり

生後1ヵ月頃の赤ちゃんが泣く主な理由は、生存のための欲求でもある「空腹」「不快」「眠たい」を訴えるためです。しかし、これらの欲求を満たしても泣き止まない場合は、寝ぐずりの可能性があります。寝ぐずりは、お子さんの月齢が上がるにつれて解消しますが、ママの体力や精神力を激しく消耗するので、上手に対応していきたいものです。

 

対策:親主導で眠りのリズムをつくっていく

「まず、ママやパパが“赤ちゃんが泣く”ことに対し、恐怖心や焦りを持たないように意識しましょう。赤ちゃんは自分が不快であるという状況をママやパパに伝えるために必死で泣いています。『教えてくれてありがとうね』という気持ちで、落ち着いて対応しましょう。不安やネガティブな感情が赤ちゃんに伝わってしまうと余計に泣くこともあります。ポイントは、安心して眠れる環境を整え、就寝場所を決めて「ねんねしようね」などと声がけをすること。添い寝をしながらトントンと一定のリズムで触れ、毎回、同じ子守唄を歌ってあげるのもよいでしょう。このような“眠るための儀式”を続けていくうちに、赤ちゃん自身が寝る方法や生活リズムをつかめるようになり、寝ぐずりは改善されます」(伊藤先生)

 

2.公共の場でのイヤイヤ(12歳)

電車のなかやスーパーマーケットなどでのギャン泣きには「なにかを買ってほしい」「まだ帰りたくない」「あっちへ行きたい」などの理由があります。周囲の目を気にして、一刻も早く泣き止ませなくては、と親は必死になります。その結果、買うつもりのなかったおもちゃを買い与えてしまったり、食べさせたくないのにお菓子をあげたりと不本意な対応をしてしまい、悩むママやパパも多いようです。

 

対策1:おでかけの目的やルールを明確に伝えておく

「『今日はスーパーマーケットへ行って、ごはんの買い物をするよ』などと、事前におでかけの内容を具体的に伝えておきます。まだ理解できないのでは? と思い言葉での説明を省いたり、何か欲しがるのを恐れ目的地を伝えなかったりすることは避けましょう。日頃からなぜ必要なのか、どうして欲しいのかなどを正しい情報とともに話す習慣を持つことが大切です。そうすることで、お子さんは自然と状況を把握する力を身につけていくのです」(伊藤先生)

 

対策2:穏やかに説得する訓練をしておく

泣いてしまった場合は、背中をトントンしながら穏やかに説得するという経験を繰り返しておくと、いざというときにあわてず対応できるようになります。『遊びたかったね。買わないって約束したけれど、やっぱり欲しくなっちゃったんだよねー』と共感し、少し間をあけましょう。お子さんが葛藤し、心を整理する時間をつくるのです。その後で、次の希望や目的を話しましょう。「今日は帰ったらハンバーグを食べようね」などと未来に希望を持たせながらやさしく伝え、泣いていてもあまり気にせず淡々と次のことに進みます。ここでひるむと、泣けばいうことを聞いてくれると思ってしまいます。あくまでにこやかに、怒った顔をせずに物事を進めていくことがポイントです。強引に抱きかかえてその場を去ったり、逆に買う予定のなかったおもちゃを買ってあげたりしている限り、ギャン泣きは続きます。日頃から自宅で繰り返し訓練するようにしましょう」(伊藤先生)

 

 

3.就寝前のギャン泣き(12歳)

「眠たいけれど、眠れない」「眠たくなってしまったけれど、寝たくない」。そんなときにも、お子さんはギャン泣きをしがちです。嗚咽しながら眠りについていくのは、見ている方もつらいもの。穏やかに眠れるようにしてあげたいですね。

 

対策:そっとしておく

「『眠たくて嫌になってきちゃったね。泣きたくなる気持ちはよくわかるよ』などと共感しつつも、自分で乗り越えられるように促します。ママやパパに感情をぶつけても仕方ないとわかってもらうには、必要以上にかまわないことが大切です。つい手や口を出してしまいがちですが、ママやパパも忍耐力を持って見守るようにしましょう。数回繰り返せば、自分で寝られるようになっていきます」(伊藤先生)

 

 

4.ベビーカーの拒否(13歳)

ベビーカーやベビーシートに乗りたくないという理由で起こるギャン泣きは、急いでいるときに限って起こりがち。「早く乗って!」「乗ってくれないと困るよ!」などと声を荒げ、時間が迫っているときには力ずくで乗せてしまうことも。強制すると余計に泣き叫び、親子でヘトヘトになってしまいます。

 

対策:余裕を持って予定を伝えておく

「急いでいるのは親の都合です。お子さんは事情を知らされていなかったから、不安になるのでしょう。『今日はおでかけするよ。時計の長い針がここにきたら家を出るからね』などと、具体的な予定を余裕を持って伝えておきます。まだ言葉が話せない乳幼児には理解できないと思いがちですが、そんなことはありません。日ごろから会話をしていれば、お子さんは自然と理解するようになるもの。乳幼児であろうとも、ひとりの個性ある人間であるという意識を持つことが大切です」(伊藤さん)

 

 

5.自己主張からのかんしゃく(24歳)

「服を着たい」「お菓子の袋を開けたい」など、自分でやりたいのにうまくできないとき、かんしゃくを起こしてギャン泣きをしてしまいがちです。ママやパパが先回りしてやってあげたことが不満で、さらに激しく泣きわめくことも。時間はかかりますが、自分でやりたいという気持ちを大事にしてあげて、ママやパパは「サポートに徹する」ことが対応のコツだそうです。

対策:つまずいている部分をサポートする

「まず、手を貸す前に『どこでつまずいているのか』をよく観察します。例えば服を着るときにボタンがうまく留められないとしたら、穴にとおすときのボタンの向きがおかしいのか、とおす方向が違うのかなど、お子さんの状況を分析します。そして、つまずいている原因がわかったら『こうするとできるようになるよ。途中までいっしょにやってあげようか?』などと具体的な改善ポイントを伝え、必要な部分のみを最小限でサポートします。もしくは、『いっしょにやってあげようか? どこを手伝ってほしい?』などと、お子さんの意見を聞いてあげるようにしましょう」(伊藤さん)

 

◆ギャン泣き対策で心がけたい5カ条

1.恐れない
ギャン泣きを恐れない、あわてない。泣いている姿を見るのはつらいし、大声で泣きわめいていると周囲の目も気になるのであわててしまいがちですが、乳幼児のギャン泣きは、成長するなかで起きる自然現象のようなもの。堂々と向き合い、冷静に対応できるよう心がけましょう。

2.コミュニケーションを大切にする
乳幼児だから説明しても理解できない、という考えはやめましょう。ママのお腹のなかにいるときから、ママやパパの言葉や気持ちは伝わっています。日常的に言葉で伝えることを心がけ、感情を込めてコミュニケーションをとるようにしましょう。

3.必要以上にしからない
しかる必要があるのは「道路に飛び出してクルマにひかれそうになった」とか「高いところから飛び降りてケガをしそうになった」など、命の危険があるときです。泣き叫ぶのをやめさせようという目的でしかっても、一時的に泣き止むだけで根本的な解決にはつながりません。

4.反応しない
泣いても解決しないということを理解させるには、お子さんのすることに対して、無関心を装うのも効果的。これはママやパパがして欲しくないことをやめさせるときにも有効な手段です。例えば、顔をバンバンたたくようなときは何事もなかったかのように無視をしましょう。相手にしない、目を合わせないでいると、自然とやめていきます。

5.褒めるときは具体的に
「泣いちゃったけれど、自分で泣き止むことができたね」など、できるようになったこと、頑張ったことを具体的に言葉にしながら褒めてあげましょう。ママやパパが自分の成長を喜んでくれるのは、子どもにとって何よりの喜び。認めてあげる、共感してあげることで子どもはどんどん成長します。

 

ギャン泣きと向き合うのは大変ですが、親子が成長するチャンスでもあります。コミュニケーションを密にして、少しずつ乗り越えていきましょう。

 

教えてくれた人

伊藤美佳先生

幼稚園教諭1級免許/日本モンテッソーリ協会教員免許/保育士国家資格/小学校英語教員免許/財団法人生涯学習開発財団認定コーチ/NPO法人ハートフルコミュニケーションハートフル認定コーチ/サンタフェNLP/発達心理学協会・ICNLPプラクティショナー/日本メンタルヘルス協会認定基礎心理カウンセラー

3児の母。幼稚園・保育園に計26年間勤務。経営改革に携わった幼稚園でコーチング術を取り入れ、従来の「指示して従わせる教育法」から「自ら考えていく教育法」へと変えることに尽力。その後、現代のお母さんが乳幼児との関わり方を学ぶ機会がないことを危惧し、輝きベビースクールを立ち上げる。現在はスクールを運営しながら、セミナーや講演活動に力を注いでいる。

【公式HP】http://diamond-grace.com

 

『そのイタズラは子どもが伸びるサインです』(青春出版社 刊)

引っぱりだす、こぼす、落とすなど、一見、困った“イタズラ”はお子さんの成長を促す行動だという伊藤先生。イライラせずに子どもの欲求を満たす方法を学べる1冊です。

 

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